法理論指向と法実務指向、民事法務指向と商事法務指向(1)

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はじめに

久しぶりに行政書士に関する話題をポストしておきましょう。

現在は若干違う立場で行政機関に携わっていますが、ここ最近行政書士としての視点を求められることが増えてきているのです。不思議なことですが、行政機関と行政書士の関係はけっして緊密なものではありません。なぜならば、行政書士は依頼人の味方に立って動く存在であり、行政機関のカウンターパートとして位置づけられることが多いからです。

いずれにしても、行政機関にいる行政書士というのは、有りそうで無かった(ありえなかった)パターンでしょう。そういう意味では私自身もそろそろ本格的に復活してもよいのかもしれません。

ちなみに以下の文面は、随分前に私が運営するメールマガジンで扱っていた内容を少しブラッシュアップしたものです。

行政書士開業の波

行政書士開業の波というものがあります。

おおよそ1年周期の波でして、まず2月に開業件数が増え、3月は横ばい、4月、5月に再び開業者が増えます。6月以降は減少し、件数は落ち着きます。

前半の波は行政書士試験合格後、すぐに登録した組。後半の波は年度で区切りをつけた転職開業組ですね。

この波は、行政書士関連の書籍の売上げの内訳にも現れます。行政書士試験前後から、いわゆる行政書士開業本の売上げが上がります。4月、5月は業務のノウハウ本の売上げが増加していきます。しかし5月の後半から急にこれらの書籍の売上げが下がり、代わって行政書士試験対策本が売れ始めるのです。これの繰り返しです。

さて、すでに行政書士を開業している方にとっては、もう3月決算の会社の対応が始まっていますね。行政書士の第1期の繁忙期です。この時期を忙しくしていない方は、チャンスです。いわゆる普通の行政書士が日常業務に忙殺されている間に新しい業務プランを練りましょう。

そこで、私の思いつきですが、行政書士の仕事の取り組み方を語る上で重要になるであろう2つの指標について書いておきます。

それは、

「法理論指向と法実務指向」 「民事法務指向と商事法務指向」

というものです。

この思いつきを語った時の動画が、昔の講習会の動画にありましたので、ご紹介しておきます。(YouTubeです)

http://jp.youtube.com/watch?v=70nuQ0JHbgM

この講義の最初にこの2つの指標をご紹介しています。いや、単に図を描いてみただけですけど。

行政書士試験のポスター

私の関与する行政機関でも、行政書士試験のポスターが掲出されています。

http://gyosei-shiken.or.jp/shiken/siken_poster.htm

行政書士試験ポスター(平成27年度)

面白いことに、このポスターのキャプションは「法務と実務のスペシャリスト」となっています。実務ってなんやねん、と思いますが、行政書士の将来が見通しにくい世の中になっているようにも感じます。

法理論指向と法実務指向

さて、話を元に戻します。

「法理論指向」というのは、実際には学問として法律を研究している方を指すのかもしれませんが、私の中では法的知識を司法のフィールドで利用しているという区分の意味で使っています。

法理論指向の行政書士には、なかなかお会いできません。というか、多くの場合は長続きしません。多少偏見めいた意見だと思いますが、行政書士=法律家というお気持ちの方は、司法試験コンプレックスの要素があるように感じます。

対して「法実務指向」というのは、法的知識を司法以外のフィールドで利用していることを指します。

ということで、多くの行政書士は法実務指向でしょう。ポスターにある「法務と実務」はこの事を言っているのだと思いたいです。

民事法務指向と商事法務指向

「民事法務指向」というのは文字通り、民事法務中心という意味です。

遺言、相続を多く扱っている行政書士は民事法務指向なのでしょう。外国人の在留資格関係の業務でも、日本人の配偶者等や永住、さらに帰化申請はその当事者が個人ですので、民事法務指向と言えなくもありませんね。

となると「商事法務指向」の意味も自ずと分かりますね。

この中で私は「法実務指向で商事法務指向」というスタンスです。これは結果的にそういう選択しかできなかったのであり、かなり消極的ですが、私はこのスタンスに大変満足しています。

ところが、世の中の動きは変わりつつありますね。どうやら世の中は契約社会・訴訟社会に向けて動き出しているようです。裁判員制度も運用が始まって久しいですし、司法がもっと身近な存在になって来るような予感です。

そんな状況の中で、行政書士はどう生き残っていくのでしょうか?というのが、ここしばらくのテーマです。(でもADRは役に立たないと以前から思っていますし、事実何かの成果を挙げたという話も聞かないので、そのあたりを期待された方はごめんなさい)

次回は法律を取り巻く文化背景について、少々真面目に考えます。

今日のまとめ

  • 行政書士開業の波というものがあります。
  • いわゆる普通の行政書士が日常業務に忙殺されている間に新しい業務プランを練りましょう。
  • 法理論指向と法実務指向、民事法務指向と商事法務指向という分類を考えました。
  • 実務ってなんやねん。
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