地域情報化:低迷続きの電子申請分野に潜む本当の課題は何か(4)

Administrative Lawyer CIO Contribution

さて、法務局のシステム化に伴い「登記用紙と同一の用紙」は無くなったのですが、その代わりに、登記申請の際には登記情報をシステムに登録する際のデータシート(「OCR用紙」と呼ばれているようです)を添付することとなりました。

ちなみに「OCR用紙」はこんな感じのものです。B5判の用紙です。

OCR用紙

出典: http://www.start-npo.jp/img016.jpg

「OCR用紙」というぐらいなので、OCR(Optical Character Reader:光学式文字読取)をしているのかと思いきや、意外にパンチャーさんがこれを見ながら手入力しているケースもあるようです。

話を本題に戻しましょう。
最近は「OCR用紙」すら不要になりました。「OCR用紙」に記載すべき登記情報をテキストファイルとして記録し、このテキストファイルを格納したFDやCDなどの電磁的記録媒体を同封して郵送申請することができるのです。
もちろん、紙による「OCR用紙」や「登記用紙と同一の用紙」が廃止されたわけではないので、従来の運用も併存しています。

これが何を意味するかと言うと、申請手続きの審査は紙により行い、システム化された台帳へのデータ登録は電磁的記録媒体により行うという業務処理の整理が申請受付の段階で実現できるようになっているのです。

申請する側ではなく、申請を受け付ける行政側が申請の電子化に消極的なのは、審査作業をシステム上で(しかも目視で、PCの画面を見ながら)行うことが大変苦痛を伴うことを経験的に知っているからです。

以前、ある自治体で電子申請システムの実験を行ったことがあったのですが、申請受付側の担当者は電子申請されたデータを印刷して、紙の上で内容チェックを行っていました。

この方が楽であるというよりも、紙による申請受付以外のルールを知らないわけですから、当然と言えば当然の対応です。
(結局その担当者は、紙の申請書と電子申請経由の申請書は微妙に書式が異なるので受け付けられない、と言っていましたが、今でもそのあたりの考え方の溝は埋まっていないように思います)


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