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東京都行政書士会の電子証明書発行申請に行って来ました

平成16年1月6日、東京法務局目黒出張所にて東京都行政書士会の電子証明書発行申請に行って来ました。

申請にあたり、どのような手順で発行申請を行っているか、そしてその電子証明書がどのような形で活用されるのかをお知らせしたいと思います。

今回の電子証明書は、法務省の「商業登記に基礎を置く電子証明書」になります。そのため登記されている会社、法人の代表者を証明する電子証明書となり、電子署名法によると法人の代表者印と同じ扱いとなります。そのため運用は慎重に行う必要がありました。

  1. 電子証明書発行申請の準備

    電子証明書発行のためには、あらかじめ証明書発行のためのデータFD(フロッピーディスク)を作成しなければなりません。このデータFDを作成するためには、専用のアプリケーションソフトを使用します。現在、いくつかのメーカーからこのデータFDを作成するためのアプリケーションソフトが発売されています。

    • 商業登記認証システムクライアント((株)日立製作所) - http://www.hitachi.co.jp/app/ninshou
    • 商業登記電子証明書取得ソフトウェア((株)NTTデータ) - http://www.nttdata.co.jp/services/syoumei/
    • 商業法人電子証明書利用者ソフトウェア((株)東芝) - http://www3.toshiba.co.jp/ccc/page/c230_shds.pdf
    • ComCertAssist(NECソフト(株)) - http://www.necsoft.com/soft/comcertassist/
    • CertWorker(日本電気(株)) - http://www.ace.comp.nec.co.jp/certworker/
    • 株式会社リーガル電子証明書取得・管理ソフト((株)リーガル) - http://www.legal.co.jp/products/densi/gaiyou.htm

    まず、このアプリケーションソフトを起動し、電子証明書発行に必要な法人(今回は東京都行政書士会)の情報を入力します。入力項目は、法人名、法人名の英文表記、代表者名、代表者の英文表記、法人の登記上所在地などです。

    そして、電子証明書を受け取るためのパスワードを併せて入力します。このパスワードを設定することにより、電子証明書を申請者のみに発行させることができるようになります。(実際はパスワード以外の方法と組み合わせて運用しています。詳細は後述)

    ここで、申請時に提出するデータFDのデータを書き込むために、フォーマット済みのFDをパソコンに挿入します。FDに発行申請用のデータを書き込み終えたら、間違いを防ぐために、「申請用FD」とラベルを貼っておきます。

    続いてパソコンに「秘密鍵・公開鍵ペア」というファイルを保存します。どういうものかというと、電子証明書を生成する際に必要な暗号のようなものだと思っていただければよいと思います。

    以上の準備を経て、電子証明書発行申請に行くことになります。

  2. 証明書発行に必要な料金

    平成15年4月1日より、申請手数料が安くなり、3ヶ月有効の電子証明書であれば2,500円となります。以降有効期限が3ヶ月延びるごとに、1,800円が加算されます。

    この手数料は登記印紙として準備しておきます。法人の印鑑証明書の発行とイメージが似ていますね。

  3. 目黒法務局へ発行申請に行く

    目黒法務局の方と話をしたところ、目黒法務局ではこの「商業登記に基礎を置く電子証明書」の発行は今回が2件目とのこと。電子証明書発行事務が開始されてすでに1年以上を経過しているのにも関わらず、現実にはまだまだ普及していません。

    発行申請のためには次のものが必要です。

    • 電子証明書発行申請書(登記印紙を貼っておきます)
    • データFD(1.で作成したもの)
    • 印鑑カード(法務局で発行されているもの)

    Documents

    ちなみに、この写真にあるのが、申請書とデータFD、印鑑カードの組み合わせです。携帯電話のカメラで撮ったのであまり鮮明ではありませんが。。

    基本的にこれらを窓口に提出し、少し待つと手続きが終了するのですが、ここでトラブルが発生しました・・・

  4. トラブル発生!

    証明書発行事務の途中で、「申請FDと登記情報が一致しません」というエラーが出て、処理が止まってしまう現象が発生しました。データを目視で確認したところ、特に不整合が発生しているようにも見えません。

    担当者も前例がないエラーで首をかしげるばかり。結局この問題が解決されるのに約2時間を要してしまいました。

    以前、私が岐阜県で電子申請の実験をやったときに、岐阜の企業の電子証明書発行申請を行ったのですが、そのときにも同様の事象が起こったのを覚えています。

    このときの原因が、

    データFDでは「1丁目」となっているが、登記情報は「一丁目」となっているでした。つまり、アラビア数字と漢数字の違いです。その時にも思ったのですが、実際の登記申請実務では「○丁目」の漢数字、アラビア数字の表記の揺れに関しては「受理して差し支えない」旨の法務省の内部通達があったはずです。このときは、システムが実務に対応していない印象を受けました。

    今回は、

    氏名の姓と名の間に空白が入っているでした。やはり、システムが実務に対応していません。このあたりはシステムで対応できる範囲です。ただ、電子証明書発行システムが速やかにバージョンアップされることはなさそうなので、実際に電子証明書発行を申請する際には、

    • 商号、本店所在地、代表者名の表記は登記事項証明書(コンピュータ化された登記簿謄本)の表記に完全に従うこと(岐阜県の事例で、登記上は「岐阜市」のみであるのにも関わらず、データFDに「岐阜県岐阜市」と登録してエラーが発生したこともありました)
    • 代表者の氏名の姓と名の間は空白を空けないこと

    に気をつけていただければと思います。

    さて、困難を乗り越え、発行されるものは電子証明書そのものではありません。電子証明書発行確認票という書面が発行されることになります。

  5. 電子証明書の取得

    電子証明書発行確認票というのは、「法務省のサーバに電子証明書を作成して登録しましたよ」という旨の通知です。

    この登録証に、シリアル番号が記されています。

    一番最初に、データFDを作ったアプリケーションソフトを使って、電子証明書を取得することになります。

    アプリケーションソフトを起動し、電子証明書の取得メニューを選びます。すると、シリアル番号を入力しろという指示がでるので、ここで電子証明書発行確認票に記載されているシリアル番号を入力します。

    さらに、「鍵ペア」ファイルを選べ、という指示が出るので、ここでデータFD作成の直後に保存した「秘密鍵・公開鍵ペア」ファイルを選びます。つまり、データFDを作成したパソコンからでなければ電子証明書を取得することができない仕組みとなっています。

    そして、電子証明書取得のためのパスワードを入力すると、アプリケーションソフトが法務省のサーバと通信を行い電子証明書がダウンロードされます。これで電子証明書を取得することができました。

  6. 電子証明書の利用

    現在、「商業登記に基礎を置く電子証明書」の利用のシーンとしては、大きく分けて電子申請、電子入札、電子契約の3つがあります。

    電子申請については、いくつかの省庁でこの電子証明書が使える旨のアナウンスがされています。しかし、主だった申請については、まだ電子化されていません。今後段階的に増えていくことでしょう。

    電子入札についても、省庁の入札・開札システムではこの電子証明書を使用します。入札参加資格申請ではなく、あくまでも入札業務に関する処理の電子化の際に使用されます。

    そして、電子契約ですが、民間の電子契約において、この電子証明書を使用して運用している事例がいくつかあります。特に建設工事請負契約を電子化することで契約書に貼る収入印紙を節約するという効果もあります。(電子契約は現在の税法では課税対象とならない)

    今回は、東京都行政書士会の電子証明書となり、実際に電子契約を締結するわけにはいきませんが、「商業登記に基礎を置く電子証明書」とAdobe Acrobat、そして電子署名プラグインソフトを使うことで、PDFファイルに電子署名を付与することが可能になります。もう少しこの分野の利用が促進されるようになると有用になるのではないかと思いました。

    • 商業登記署名プラグイン((株)日立製作所) - http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/app/plugin/
Created by kawaguchi
Last modified 2004-05-28 03:27 PM

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