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changed: - 経営状況Y 1. 経営状況Yとは? Yについては経営事項審査シミュレーション、企業戦略に密接に結びつく、財務内容の審査になります。まず経営状況Yの概略について解説します。 1. 経営状況の4つの要素と12指標 経営状況については、収益性、流動性、安定性、健全性という4つの要素をそれぞれ評価することになります。 - 収益性 まず収益性ですが、これは企業がどれだけ収益をえる力を持っているかの評価です。 具体的にはさらに - 売上高営業利益率 - 総資本経常利益率 - キャッシュフロー対売上比率 という3つの指標があります。 - 流動性 流動性では、企業の短期的な支払能力や、資金の余裕度合いを評価します。 これも同様に3つの指標があり、 - 必要運転資金月商倍率 - 立替工事高比率 - 受取勘定月商倍率 となっています。 - 安定性 安定性は経営状況Yの中では最近に評価方法を変えた要素です。 つまり**国が求めている建設業の姿**として、この安定性が重要視されていると考えても差し支えありません。どれだけ安定しているか、別の言い方をすれば、どれだけ倒産しにくいかを評価しています。 含まれる3つの指標として、 - 自己資本比率 - 有利子負債月商倍率 - 純支払利息比率 があります。 - 健全性 最後に健全性ですが、企業の資本構造、投資構造のバランスを評価する要素です。 つまり、企業が所有する固定資産がどの程度自己資本によってまかなわれているか、また所有する固定資産は企業の中でどの程度の付加価値を生み出しているかなどを評価します。 これも3つの指標がふくまれており、 - 自己資本対固定資産比率 - 長期固定適合比率 - 付加価値対固定資産比率 があります。 以上の4つの要素を元に計算された結果が経営状況Yとなるわけです。 経営状況Yについては、先ほども行ったとおり、企業の経営戦略に密接に関わってくる部分ですのでよく理解しておきましょう。 1. 経営状況Yの計算 経営状況Yの計算方法について解説しましょう。 経営状況Yには4つの要素があり、各要素に3つの指標があります。つまり、全部で12の指標を個別に計算する必要があります。 パソコンを使うことでこれらの計算は行うことができますが、各点数の意味付けが理解できていないとシミュレーション、経営戦略の策定ができません。大変ですが、一通り理解しておくことが必要です。 1. 収益性 1. 売上高営業利益率 まず、売上高営業利益率ですが、次の式に当てはめて計算します。 <center>図.売上高営業利益率の計算式</center> この指標は、企業が自ら持っている営業活動での収益力をあらわします。この数字は高いほうがよいとされています。 <center>図.式に代入</center> 営業利益が134,680千円、売上高が3,128,868千円ですので、結果は4.304となります。 1. 総資本経常利益率 次は総資本経常利益率です。計算式はこの式のとおりです。 <center>図.総資本経常利益率の計算式</center> この指標は投資した総資本に対して、通常の経営活動の結果得た利益がどのくらいあったかを表す指標です。この数字は高いほうがよいとされています。 <center>図.式に代入</center> 経常利益が、91,811千円、各期の総資本額が777,214千円と932,656千円ですので、結果は10.739となります。 1. キャッシュフロー対売上高比率 キャッシュフローが売上高に対してどの程度であるかを表す数値です。計算式はこの式のとおりです。 <center>図.キャッシュフロー対売上高比率の計算式</center> 経営事項審査では通常の利益による判断だけではなくキャッシュフローも重視されています。この数字は高いほどよいとされています。 <center>図.式に代入</center> 当期利益が46,000千円、法人税等調整額が1,265千円、当期減価償却実施額が11,247千円、引当金増減額が2,042千円、株主配当金2,200千円、役員賞与金が5,000千円、売上高が3,128,868千円ですので、計算結果は1.705となります。 これで、収益性の点数が出ます。 <center>図.収益性の点数計算式</center> この3つの数字を当てはめてみると、結果は0.381となります。 1. 流動性 1. 必要運転資金月商倍率 この指標は、企業の必要運転資金を月の平均売上高との比較から資金繰りの状況を見る比率です。計算式はこの式のとおりです。 <center>図.必要運転資金月商倍率の計算式</center> この指標は運転資金の余裕があるほうがよいので低いほうがよいと言うことになります。 <center>図.式に代入</center> 受取手形が134,310千円、完成工事未収入金が289,475千円、兼業事業売掛金が120,961千円、未成工事支出金が458,023千円、支払手形が15,342千円、工事未払金が175,432千円、兼業事業買掛金が54,568千円、未成工事受入金が238,857千円、売上高が3,128,868千円ですので、結果は1.989となります。 1. 立替工事高比率 売上高と未成工事支出金の合計額と受取手形や工事未収入金の代金を比較して工事の立替状態の多い少ないを判断するものです。計算式は次のとおりです。 <center>図.立替工事高比率の計算式</center> この数値が高いということは運転資金が滞留している、もしくは無理な受注で資金不足に陥る可能性があるということですので、低いほうがよいという事になります。 <center>図.式に代入</center> 受取手形が134,310千円、完成工事未収入金が289,475千円、兼業事業売掛金が120,961千円、未成工事支出金が458,023千円、未成工事受入金が238,857千円、売上高が3,128,868千円ですので、結果は21.297となります。 1. 受取勘定月商倍率 この指標は、受取勘定の回転期間ともよばれています。受取債権の回収状況を表す比率となります。計算式は次のとおりです。 <center>図.受取勘定月商倍率の計算式</center> 債権が短いタームで現金化されたほうがよいわけですから、数値は低いほうがよいという事になります。 <center>図.式に代入</center> 受取手形が134,310千円、完成工事未収入金が289,475千円、兼業事業売掛金が120,961千円、売上高が3,128,868千円ですので、結果は2.089となります。 これで、流動性の点数が出ます。 <center>図.流動性の点数計算式</center> この3つの数字を当てはめてみると、結果は0.719となります。 1. 安定性 1. 自己資本比率 自己資本比率は一般的な経営分析でも重要な指標と言われれています。負債・資本の合計額に占める自己資本の割合を表す数値です。計算式は次のとおりです。 <center>図.自己資本比率の計算式</center> 総資本のうち、自己資本が高いほど企業の安定性が高まりますので、数値は高いほうがよいということになります。 <center>図.式に代入</center> 自己資本額と言われている、資本金、新株式払込金、資本剰余金、利益準備金、任意積立金、土地再評価差額金、株式等評価差額金、自己株式、利益処分による準備金、積立金、資本金、次期繰越利益の合計が201,805千円、総資本が777,214千円ですので、結果は25.965となります。 1. 有利子負債月商倍率 有利子負債、つまり金利の支払いを伴う負債が月商に対してどのぐらいの水準にあるかを表す数値です。計算式は次のとおり。 <center>図.有利子負債月商倍率の計算式</center> この計算では、税務申告用の「貸倒引当金の損金算入に関する明細書(別表11の1)」と「取引金融機関が発行する借入金残高証明」の金額が必要になります。数値は低いほどよいとされています。 <center>図.式に代入</center> 有利子負債と言われる、短期借入金、コマーシャルペーパー、長期借入金、社債、受取手形割引高の合算額495,116千円、売上高が3,128,868千円ですので、結果は1.899となります。 1. 純支払利息比率 実質的な支払利息の負担が売上高に対してどの程度なのかを表す数値です。計算式は次のとおり。 <center>図.純支払利息比率の計算式</center> この数値も低いほうがよいということになります。 <center>図.式に代入</center> 支払利息49,762千円、受取利息配当金26,893千円、売上高が3,128,868千円ですので、結果は0.731となります。 これで、安定性の点数が出ます。 <center>図.安定性の点数計算式</center> この3つの数字を当てはめてみると、結果は0.110となります。 1. 健全性 1. 自己資本対固定資産比率 固定資産は資金を長期に固定化しますので、その取得資金は返済を要しない自己資本によって調達されることがよいとされています。 過大な設備投資によってこの比率が高い場合、短期運転資金が圧迫されて資金ショートする原因ともなります。計算式は次のとおりです。 <center>図.自己資本対固定資産比率の計算式</center> この数値は現在の経済状況の中で自己資本がどの程度の設備投資を補っているかを表しますので、大きいほどよいということになります」 <center>図.式に代入</center> 自己資本額合計が201,805千円、固定資産390,309千円ですので、結果は51.704となります。 1. 長期固定負債適合比率 固定資産に対し返済を要しない自己資本と返済が長期に及ぶ固定負債がどの程度あるかを表す指標です。計算式は次のとおりです。 <center>図.長期固定負債適合比率の計算式</center> この比率の意味は先ほどの自己資本対固定資産比率と同じです。大きいほどよいということになります。 <center>図.式に代入</center> 自己資本額合計が201,805千円、固定負債が245,362千円、固定資産390,309千円ですので、結果は114.567千円となります。 1. 付加価値対固定資産比率 企業が保有する固定資産に対して企業が生み出した付加価値がどの程度あるかを表す指標です。企業がどれだけ効率的に固定資産投資を行っているかを表します。計算式は次のとおり。 <center>図.付加価値対固定資産比率の計算式</center> 必要以上の過大な設備投資がある場合や原価の中で外注費や材料費の割合が高い場合は比率が低下します。この指標は大きいほどよいことになります。 <center>図.式に代入</center> 付加価値と言われる、売上高から材料費、労務外注費、外注費、投機商品仕入れ高、兼業材料費、兼業外注加工費を引いた額2,183,070千円、2期分の固定資産がそれぞれ390,309千円、428,370千円ですので、結果は533.315となります。 これで、健全性の点数が出ます。 <center>図.健全性の点数計算式</center> この3つの数字を当てはめてみると、結果は-0.244となります。 これで12指標の数字が計算できました。ここから経営状況Yの評点を計算をしましょう。 まず、収益性、流動性、安定性、健全性の4つの要素をそれぞれ式に当てはめて計算することになります。計算式はこの図のとおりです。 <center>図.4つの要素の計算式</center> 計算した結果は次のとおりとなりました。 <center>図.経営状況点数</center> さらに、この計算結果を法人、個人の区分により次の式に当てはめて最終的な経営状況Yを計算します。 <center>図.経営状況の評点</center> これで、経営状況Yの評点が計算されました。
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